農業レポート
[大地の再生」で有名な矢野先生に学ぶ
「大地の再生」で有名な矢野先生に学ぶ
2018年5月27日矢野智徳先生が「らぽーむ自然農園」に来られ、
「大地の再生 メンテナンス講座」を実施されました。
そこに一日参加して学ぶ機会をいただきました。
矢野先生に直接学ぶ機会を与えてくださったのは、増茂匠様。
矢野先生グループの関西地区リーダーで、綾部で開かれた
「小さなアースデイ」にてご縁をいただきました。
5月1日に河野農園にお越しいただき、直接農園をご覧いただき
ご指導いただきました。
そこで学んだこと
1)水脈を大事にする。
水が空気を地中に運ぶ。大地は水によって呼吸している。
水を遮断する現代土木工法は、空気も遮断し、大地の勢いを失わせ
永続せず必ず崩れていく。
水の道を確保し、その通りをよくする。
人が窮屈に感じるものは、植物・土・山・川も窮屈に感じる。
それでは健康的な永続は望めない。
2)地肌を露出させる現代農法は、土の表面に強い空気圧をかけることになり
土を締め付ける。
結果、空気・水の流れが阻害され土を呼吸できなくし固めてしまう。
土は硬くなり、何度も耕運しなければならなくなる。
そして、土壌生物も死滅し、土も枯死していく。
3)合理性を追求して、水の道を直線で作ってはいけない。
自然の川のように、蛇行させ起伏を持たせ緩やかに流れるように配慮せよ。
自然には直線・単線はない。
複線・曲線で構成される。
しかも複雑・多様・柔軟な動きを持っている。
その動きは自然の動きを観察しまねるとよい。
そして、具体的に「水脈」の確保の仕方、
水と空気の交流点となる「点穴」の堀り方、
そしてそこに入れる炭や竹などの用い方を実作業をしながら、
河野農園メンバー全員が教えていただきました。
今回の矢野先生の講習は、この実践を踏まえて、
それをどのように維持メンテナンスするのかという次のステップを、
実際に先生が3年間かけて改善されてこられた「らぽーむ自然農園」の場を
借りて行われました。
家の周りの庭からはじめて、水田、池、畑のそれぞれについて具体的に
指導いただきました。
今回は、その詳細を紹介いたしませんが
私が新たに学んだ重要なpointを列挙させていただきます。
1.環境改善には、環境を構成する領域:大地、生物、気象、宇宙のほかに
時間軸、場、自分の気を考慮しなければいけない。
具体的には、すべてを一気に片付けようとしてはいけない。
すべてを力に任せて人間の手で片付けようとしてもいけない。
時間の動き、自然の力を利用せよ。
あくまでも自然の動くきっかけを作るように働きなさい。
そのためには、自然の動きを絶えず見ておく必要がある。
(私の経験で恐縮ですが、雨の日は必ず雨量計を見、
開墾地、畑の水はけを見に行き、またそれらの流れ込む川の流れを見に行って、
雨の及ぼす影響を体感させ、
またその雨の中で溝掘りをし水はけを順次良くしてきたので、良く理解できました。)
2.人の感覚というメジャーを大事にせよ。
人がうっとおしいなと思うところは、空気・水の流れがよどんでいる。
そこにあるものは、整理し、風が心地よく通るようにしなさい。
整理整頓は必須、無用に積んではいけない。
風が通るように置きなさい。
3.清流には、泥水が流れない。
(実際には、私どもの綾部でも人の住んでいない
上流域においてですら、泥がたまってあおこが発生している
ところが多々あります。当然、清流魚はいない。)
泥は地底にたまり、空気と水の流れを遮断し、腐敗させ
土・植物の活力をそぐ。
泥水を出してはいけない。
石が鮮やかに輝きを保つように努めなさい。
4.改善する際に、ゴミと思って無用に積んではいけない。
動かす時には、必ず動かす先のところで役に立つように考えよ。
ゴミを出さないように、また一つ一つの動作が無駄のないように気を入れよ。
5.森や林の風の流れを良くしようと思えば、まず個々木の風通しを良くせよ。
そうしていると自ずから全体の風通しを良くする方法が見えてくる。
それに従っていけば良い。
6.メンテナンスは、非常に重要で、絶えず気を配る必要がある。
先生は「気圧」とおっしゃったが、気のエネルギーを注ぐ必要があるということか?
ただ、その際、今日できること、今できることを常に選択し実施せよ。
そして小さな事柄が及ぼす小さな変化を感じとれるように努めよ。
具体的には、常に備中鍬で溝を掘るという大作業ではなく、小さな点穴を
移植ごてで掘ることで、空気・水の流れを感じとれるようにせよ。
微細な動きを感じとり、小さなエネルギーで大きく動かす技を
身につけよ。
以上、さすがプロ中のプロとの認識を持って帰りました
河野様
私も一昨年 上野原に 通って 矢野先生の 実習を 2回 受けました
先生のお話と手際に 何度か 感動して 涙がでました
自然に沿う・・・・という作業 草を刈る作業一つにも風の向きを見て・・風のそよぎを感じなから・・という感覚に 気持ちの良さく 作業をしました・・田植えは いささか 夢中になって 腰を痛めましたが・・
矢野先生は素晴らしい方ですね・・