実験報告
聖護院大根の腐敗実験
腐敗実験レポート(聖護院大根の事例)
腐敗実験レポート(聖護院大根の事例)
当実験は、木村秋則先生がお米についてされ、彼のプレゼンテーションや著作の中で紹介されております。「自然栽培のお米は発酵して行きます。慣行栽培や有機栽培のお米は腐敗して行きます。ただ、不思議なことに、JAS有機栽培米の方が、通常の慣行栽培米よりも早く腐敗していき、汚れ方もひどいのです。」と指摘されておられます。彼はその原因として有機栽培に使われる牛糞・鶏糞が、窒素の投入量コントロールが難しく、窒素過多を招き結果として腐敗を促進しているのではないかと指摘されておられます。
ただ私の見解はどうもそれだけではないような気がします。これは、日本のプロとして知られた有機栽培農家(彼のお米のkgあたり価格は1500円です。) が指摘されていることでもあるのですが、日本の酪農業は、密飼による不健康な状態により多量の抗生物質等を与えている。その乳牛が出した牛糞にも薬剤が混入しているのではないか。そのために健康な菌が入り込めず、作物が即腐敗に至るのではないかと思っております。
彼が肥料に使う牛糞は、薬剤投与されていない、自然の牧草で飼われている乳牛のものに
限っているとのことです。
(最近は牛乳が体に悪いとの指摘が増えておりますが、一つには、こういう不健康な飼育により生まれた食品を食べてゆくことが原因なのではないでしょうか?
牛乳や肉を取るとがんの進行が速いので、がん治療の現場医療においても、牛乳や肉の摂取を控えるように指示されるお医者様が増えております。)
木村秋則氏は、「自然には無駄がない。自然のものは腐らない、発酵するか枯れて行く」と言われております。実際に、私どもが、虫に食われて売り物にならなくなった作物を集積しておきますと、いつまでも腐らずに次第にしぼんでいきます。更に見て行くとその廃棄作物を下からコガネムシの幼虫が食べていっております。これを見て、どうも先生の言は本当らしく「自然の物には無駄がないらしい。」と実感致しました。
そこで、自分ところの野菜ではどのようになるのか、聖護院大根を対象に実験してみたものです。
対象
イ)綾部農業大学校にて栽培されているものを購入しました。
農業大学校に栽培履歴を確認したところ、農薬を減じた慣行農法でした。
土も、我々の粘土質とは異なり、綾部には珍しい黒ぼく土を使用、最高の条件で栽培しておられました。
ロ)当農園の無農薬・無肥料栽培ものを使用しました。
方法 同一部位をカットし、
a) 清潔なビンに入れ、浄水を満たして、陽の当たる縁側に置く
b) プラスチックの容器にいれそのまま放置
の2通りで実験しました。
2015年12月3日
開始時点の写真
綾部農大:大きくしっかりしたものです。
おそらく専門農園であれば1個1500円でも販売できる
みずみずしく立派なものでした。
河野農園:小さいですがしっかりしています。
2016年1月11日 実験終了
a)開封して、においをかぐと
イ)綾部農大:腐敗臭
ロ)河野農園:漬物のにおい 発酵が進んだものと思われます
b)目視ですが
イ)綾部農大:枯れていきますが、
途中経過を見て行きますと
保水能力が高いようで、時間がかかっております
ロ)河野農園:早く枯れて行きます
どうも植物も人間も同じではないか?
高齢者介護で、延命治療し経管栄養などを行った体は
保水性が高いように思います。
自然老衰死は、枯れて行くように亡くなられると
「大往生したけりゃ医療とかかわるな」(中村仁一著)に
記載されておりました。
- 2016.08.02
- 18:53
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