農業レポート
農業と暦
農業レポート#6
今回は、暦についてです。
実は、暦は文化の基本で、明治期に
太陰太陽暦から太陽暦に変わったのですが
これにより、日本の歳時がずれてきました。
その結果、日本の伝統の多くが実感の伴わないものとなって
意味不明、形式主義に陥てしまいました。
それが、過去の伝統行事が次第にすたれて行った
原因の一つではないかと思います。
例えば、七草粥を頂く人日の節句。
新暦の1月7日では、まだ、七草は田畑では見つかりません。
旧暦の1月7日は、今年ですと新暦で2月14日にあたります。
この時期なら七草も見つかります。
七草は、野菜の少ないときに、滋養の高い薬草の芽吹きを
いただく健康食で、災いを払い、農作物の豊穣を祈願したものです。
また、7月7日七夕は、新暦では梅雨の真っ最中。
晴れることはまれなのですが
旧暦7月7日は、新暦の8月9日。梅雨も明けて天の川を見ることができます。
実は、農業は、生命現象ですので、月の満ち欠けに
大きく関係しております。
更にほぼ15日ごとに分けた、二十四節気も使いますが
これは黄河流域の気候風土がベースにしているので
むしろ、それを更に5日ごとに細分した、七十二候が農作業の参考になります。
日本の風土に合わせた表現になっておりますので。
是非、ご覧になってください。
そして、ご自分の回りの情景をよく観察されると
新たな発見が生まれると思います。
参考:「暦に学ぶ野菜づくりの知恵
畑仕事の十二カ月」 久保田豊和著
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